エストロモンの血中濃度最大時間や半減期

 

ほとんどの医薬品には、おおよその血中濃度最大時間と半減期のデータがあります。それは、エストロモンでも例外ではありません。

 

血中濃度最大時間(Tmax) 半減期(t1/2)

約6~9時間

約9~14時間

参考ページ:プレマリン添付文書
※非結合型エストロゲンの「エストロン」「エクイリン」のデータ

 

エストロモンの血中濃度最大時間はおよそ6~9時間です。これは、エストロモンを服用後に血中濃度が最大になる時間であり、一般的な医薬品とくらべるとやや遅いといえます。半減期(血中の薬濃度が半分になる時間)はおよそ9~14時間なので、効果が持続するのは半日ほどだと考えられます。もし、朝食後に服用するなら、夕方くらいに血中濃度が最大になり、深夜から翌日の朝までが半減期となります。

 

そういった理由から、服用して短時間で作用があらわれたり、切れることはないといえます。添付文書を確認しても、1日の服用回数をしめすような記載はありません。つまり、1日の用量さえ守れば、服用するタイミングはいつでもよいということです。

 

→エストロモンの服用タイミングや用法・用量

 

飲み忘れたときの対処は?

 

医薬品のなかには、服用してからかなり時間がたたないと効果がでないものがあります。このような医薬品は、うっかり飲み忘れてしまうとかなりめんどうです。しかし、服用タイミングに厳格なルールがないエストロモンであれば、食前であっても食後であっても問題なく、1日決まった用量さえ服用すればよいのです。

 

そのため、たとえエストロモンを服用し忘れてしまっても、それほど影響はありません。その日のうちに服用すれば、タイミングはいつでも構わないからです。

 

しかし、翌日になって飲み忘れたことを思い出すこともあるでしょう。その場合、避けてほしいのは、2日分をまとめて服用してしまうことです。服用タイミングはあまり気にする必要はありませんが、服用する用量にたいしては明確なルールがあります。そのため、飲み忘れたからといって1回に2日分服用するのはルール違反となります。もし、翌日に飲み忘れに気づいたなら、その日から1日分を服用すればよいのです。

 

肝障害があるときの血中濃度

 

医薬品が体内に入ると、少しずつ血中の成分濃度があがっていきます。そして、成分濃度が最大になったあと、薬成分は肝臓や腎臓のはたらきによって排泄・代謝されていきます。かりに、肝臓や腎臓がうまく機能しなければ、排泄や代謝がうまくいかず、体内に薬成分が残りつづけてしまいます。これが、エストロモンであった場合でもおなじことがおこります。その結果、エストロモンの作用がずっと続くだけでなく、副作用も続いてしまうのです。ほかにも、さまざまな危険性があるため、排泄・代謝はとても重要なはたらきだといえます。

 

エストロモンは、おもに肝臓で代謝される医薬品です。そのため、エストロモンを服用すると、多少の差こそあれ、肝臓に負担がかかります。もし、もともと肝臓が弱い人がエストロモンを服用した場合、代謝がうまく行われず、作用が強く出すぎてしまうといったリスクがあるのです。

 

重篤な肝障害のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。]

 

さらに、肝臓そのものにかかる負担にも配慮する必要があるでしょう。上記は、エストロモンの添付文書の内容を抜粋したものです。エストロモンには、肝臓のはたらきを助け、代謝を促進する作用がありますが、それと同時に肝臓に負担をかけることにもなります。そのため、肝機能障害がある人がエストロモンを飲んだ場合、さらに症状を悪化させたり、いったんおさまった症状がまたでてしまう可能性があります。したがって、エストロモンの服用が禁忌となる条件のひとつに、重篤な肝障害がある人が含まれているのです。

 

→禁忌事項

 

とはいえ、肝臓や腎臓の状態を把握するのは困難です。そのため、健康診断などで肝機能に異常があると指摘をうけた場合は、医師の診察をうけましょう。そして、医師の指導のもと、ただしくエストロモンを服用しましょう。